<<ピンポーン>>
「あ、はぁーーい!!」
慌てて部屋から出て階段を下りた。
玄関を開ければそこには久しぶりの竜也の姿があった。
「いらっしゃませー!!」
「うっざ」
「アンタ口悪い!」
「会って早々文句言うな。きてやっただけありがたいと思え」
この竜也の言葉の意味に、深く深い理由があった。
それをまだ、あたしは知らない。
………
………
「さあ、上がって!」
「おばさんは?」
「お母さんは今日から明日の夜中まで出張!」
「!!誰もいないのか…………」
「?うん。だから誘ったのよ?いいから上がって上がって!」
「お前、いいのか?」
「え?」
「俺が上がってもいいのか?」
この時もあたしは何も考えていないかった。
「いいじゃん。あたしの部屋行こう?」
「…………わかった」
「?」
少しだけ疑問を残してあたしたちは二階のあたしの自室に入っていった。
真ん中にはピンク色のラグがあって、
真っ白なテーブルが置かれていて、
フカフカなベッドが。
「目に毒…………」
「え?あぁラグのピンクのこと?」
「なんでもない」
「じゃぁ…………竜也くん。」
「きも」
「あたし………す…………」
「酢?」
あれ?
おかしいな。
なんでかその先が言えない。
ん??
「あのさ、なんだよもごもごしやがって。用事ねぇなら帰るぞ」
「へ?あ、待ってよ!」
去ろうとした竜也の腕を引くと、思ったよりも力がかかっていて、
ひっぱるついでにベッドにダイブした。
「!!!」