前編教室でこっそりオナニーをしたら…見つかってしまい…(前編)
鈴木浩司の部屋は、物が殆どない、真っ白な場所であった。
清潔なベッドの横に本や教科書の整然と並べられた机、西向きの窓の下には、腰程の高さしかない白のタンス。
それらの下に真っ白な絨毯が敷かれてあった。
浩司は部屋に入ると、無造作にリュックサックを床に放り投げて、ドタンッ!と勢い良くベッドに腰をおろした。
「鞄はそこら辺に置いて、こっちに来なよ」
そう言いながら浩司は自身の隣のスペースをポンポン叩いた。
私は初めての経験で、オドオドしつつ、リュックサックを下におろして浩司の横に座った。
私は少し躊躇してしまって、浩司といくらかの距離を開けて座ったのだが、私が腰をおろした途端、彼は横に移動して私とくっつく様に座り直した。
浩司の肩から腕から、柔らかな温もりが彼の匂いと共に伝わって来る。
彼は非常に良い匂いをしていた、が、一体どんな匂いかと聞かれれば困ってしまう様な匂いであった。
私はきっと顔を赤らめてモジモジしていたに違いない。
こんなに変態な私であるが、先述の通り表では清楚な女として生きているから、異性と2人っきりになる状況を一度も経験した事がなかったのだ。
私は先程から終始黙然としている浩司をチラリと見た。
一体何故彼は何も喋らないのだろうか。私はどうしたら良いのか。
浩司は呑気に両腕を後ろに上体を反らして、長い脚を伸ばしてくつろいでいた。
私の彼に対する期待があるのに、彼は中々その期待に応えてくれない。
焦らされているのだか無視されているのだか頓と見当がつかない。
トイレで見た浩司のペニスが鮮明に私の脳裏に浮かび上がって来る。
それは如何にも立体的でゴツゴツしていた。
熱を帯びた彼のそれは私の中にグイグイと押し込まれる、そんな想念をはっきりと脳内に映ずる事も出来る。
ペニスが挿入される時の感覚はどんなだかまだわからないけれども、何となく気持ち良いのだろうと思う。
浩司は何とも冷淡な態度で足首をグリグリと動かすのを眺めている。
一方で私は一人で勝手に興奮している。
早くギュっと抱き締められたい、キスをして、色々愛撫をされて、強く熱く抱き合いたい。
そんな映画の濡れ場みたいなシーンに自分と浩司を当てはめて想像する。
段々とパンツの中が湿って来た。
心臓の鼓動が激しくなる。
全身を流れる血が下腹から胸、顔の辺りに集まって来た。
しかしそんな事になっても、浩司はまだ黙っていた。
私は我慢が出来なくなって、遂に浩司と反対の手を自分の股間の方に伸ばした。