顔は赤くなる。
とつぜんすぎて慌てた。
「随分と色っぽいなぁ。今晩これから―……」
「残念でした」
と、いきなり声が響いた。
かと思えばあたしの下に潜り込んでいた男性が出てきた。
どっからきたんだ…………
「これから彼女は俺とホテルいくから。残念だなーおっさん」
「お前どこから!?」
「俺は床から」
「あの、え、っと」
「行こうあかね」
「!」
なんで名前を!?
「あかねはこのおっさんの方がいいのか?」
「やだ!」
そういうと、少しだけよろけた足元であたしは彼と一緒に居酒屋を後にした。
店を出るなりあたしはそうとう飲んでいたのでふらつく。
それに気づいた男性は、しゃがんで背中に乗ってというのだ。
お言葉に甘えて……と乗る。
「あ、あかねのおっぱいがあたって勃起するーー」
「へ、へんなこと言わないで!」
「やわらけー」
「ってかあなた誰!あたしの名前をなんで知ってて…………」
「あの居酒屋は俺んちだから」
「…………え」
「だから、仕事帰りにうち寄ること多いだろ?それでたまたま名前を知ってた」
「へ、へぇ」
「さて、ホテル行きますよー。欲求不満なお姫様?」
「ほんとにここに!?」
ラブホが並ぶ道路におろされた。
「昨日俺んち来た時にさ、ポロっと欲求不満だって言ってたじゃん?だから解消する手助けしてやるよ。さっきの続き」
あたしは拒めなかった。
だってさっきのだって最高に気持ちよかったから、この人とのセックスはかなり相性がよさそうだ。
「…………はい」
「聞こえないー。ハッキリと何が何か言ってみ?」
「……欲求不満なときにあんなことされたら、止まりません。解消したいです」
「あーエロ。じゃぁ行こうっか」
「はい」