マニアック

お隣さん

それから数日、女は相変わらず別の男を引っ張りこんでる。

あんなかっこよくて頭良さそうな人が、何であんな女と…。

その日もつまらない職場の仲間達にやっかまれながら優秀に仕事をして、私は帰宅。

女が帰った気配がしたので穴を覗きこんだ瞬間、ものすごい形相をした女の顔が見えた。

血のような赤いものが目から垂れてて、目が血走ってて、頬の辺りが溶けたような感じの。

「ぎゃああああああ!」

と叫んで、私は後ろに倒れた。ものすごい音がしたと思う。

そしてゲラゲラ笑う声が穴の外から聞こえた。

「すごい叫び声」

「やり過ぎたかな?」

男と女の声がした。

「ごめんね、お隣さん」

と、穴の外から女の声がした。

「あんたが覗いてたのは知ってたけど、おもしろいからしばらく様子見してた。

あんた、独り言大きいよね。

ここに何人も男を連れて来てるように思えただろうけど、実際は1人だよ」

「俺、メイクの仕事してて、変装メイクも趣味の範囲だけどできるんだ。

悪いけど、あんたみたいなブス、俺は興味ないから。

ましてや、人の彼女の悪口なんていう女はね」

腰を痛めた私は動けなかった。

うめいてる私には構わず、男と女は笑いながら外へ出て行って二度と戻ってこなかった。

私は翌日、タクシーで病院に行った。

どういう捻り方、打ち方をしたかは分からないけど、腰骨にヒビが入ってて入院。
………

………
退院して仕事に復帰したけど、別の資格者が既に採用されてて、私はほとんど仕事がない状態。

結局辞めたけど、誰も私のお別れ会すらしてくれなかった。

実家に帰ったけど、誰もが迷惑そう。

私の何が悪かったの?

- FIN -

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