堅物のお偉いさんを手懐けてノーハンド射精
あの日は一体なんだったんだろう。
大野さんと関係を持つと直感的に感じたあの気持ちは私の勘違い?
もっとグイグイ引っ張ってくれるかと思ったのに、あんなに弱腰だなんて。
やっぱり私主導じゃないといけないのかな?
上手くいかなかったのは、そのせいだったのかも。
受け身なんて慣れないことをするもんじゃないわね。
まあ、いつかまたチャンスがあれば、思いっきり弄んであげちゃってもいいかな。
だって、彼にはMの素質がありそうだから・・・。
少し釈然としないままだったが、その後も大野さんは店にも顔を出し、バイト後には
会ったりもした。
しかし、それ以上進展はしなかった。
そんな距離感での関係がしばらく続いたある日、私は、
大野さんとはスナックのバイトとお客という距離感でいよう!
そう決めた後、いつものようにバイト後に大野さんと居酒屋で待ち合わせた。
他愛ない話をして帰ろうとした時、大野さんが、
「美香ちゃん・・・、もう少し時間ない?俺行きたいとこあるから、そこで話したい」
と言い出した。
「行きたいところってどこですか?」
「うん・・・、まあ・・・、ちょっと付き合って」
そう言うと、大野さんは私の手を繋いで歩き出した。
私は黙って付いていった。
あれ?・・・、この方向って・・・。
ネオンが眩しい建物の前で大野さんは立ち止まった。
「ここでいい?」
そこは繁華街から少し外れた場所にある、新しくできた7階建てのラブホテルだった。
………
………
どうせ大野さんとは何もないし、スナックでのラブホネタにちょうどいいかも。
そう思い、私は大野さんと入ってみることにした。
選んだ7階の部屋は、一番格安だけあって狭く、ベッドだけが占領されているような
造りになっていた。
私はすぐベッドに横たわった。
「ところで、こんな場所で何の話?」
背広を脱いで、ワイシャツ姿になった大野さんは、私の上に覆い被さってきた。
「んんっ・・・」
いきなり唇を塞がれ、舌がこじ入れられた。
明らかにこの前と違う・・・。
「大野さん、今日はどうしたんですか?」
私が大野さんを制止して聞くと、
「やっぱり、我慢するのをやめた。美香ちゃんとしたい・・・」
そう言うなり、再び唇を押し付けてきた。
な~んだ、この前のは見えだったのか。
拍子抜けしたが、そうとわかればこっちのもの。
大野さんが求めてくるのを拒む気は起こらなかったが、今日は私主導でいくつもり。
私は大野さんの顔に手を回し、自分から唇を引き寄せた。
そして、積極的に舌を絡め合った。
また石鹸の香りがした。
この前も同じ匂いで興奮をかき立てられたっけ・・・。
ますます私のS魂がふつふつ湧き上がってくる。
大野さんをベッドに座らせ、その上に私は向き合うように跨がった。
大野さんの首に両腕を回し、鼻先に胸元を近付けて誘うと、彼は無言で応えてブラウスの
中に手を入れ、ブラジャーのホックを外してくる。